がんを疑うのは、どんな症状のとき?

分かっているようで、なにか曖昧ながんに関する素朴な疑問を集めたコラムがあります。
生涯で2人に1人がかかると言われる「がん」。でも、知っているようで、知らない事、良くわからない事もたくさんあります。医療現場に精通したジャーナリストと専門家によるコラムです。

『がんにまつわる素朴な疑問』

がんを疑うのは、どんな症状のとき?

がん を疑う様な症状にはどの様な物があるのでしょう。がん の種類によっても大きく違ってくるとは思いますが、普段の生活の中で、どの様な症状を感じた時、がん を意識すべきなのでしょうか?

咳、声のかすれを感じた時

風邪やタバコの吸い過ぎでも咳は出ますが、いつまでたっても治らない場合には肺がんに注意が必要です。判断基準は、2週間位経過しても症状が収まらない場合くらいに考えれば良い様に思えます。
「息切れ」や「息苦しさ」が続く、「痰に血が混じる」「背中の痛みが続く」といった場合も、肺がんや食道がんの可能性があります。

「声のかすれ」が続く場合も注意してください。咽頭がんや喉頭がんの可能性があるからです。それだけでなく、声のかすれは食道がんによっても引き起こされます。進行すると食道の近くを通る声の神経が壊されてしまうからです。
風邪などの症状が見られないのに、声がかすれるという事は滅多に起こる様な症状ではありません。こちらも、2週間位経過しても症状が改善されない場合意識した方が良いでしょう。2週間も続くかぜはありませんから、喉自体に異常があると考えて良いでしょう。

「飲み込んだときの痛み」や「食べ物がつかえる感じ」が続く場合も、喉頭がん、咽頭がん、食道がんに注意してください。

便の異常がある時

食道がん、胃がん、大腸がんなど消化器のがんは、「便の異常」で見つかることも少なくありません。
便に異常を感じたから、全て大腸がんを疑えば良いなんて事はありません。真っ黒なうんこ」が続く場合は、食道や胃のがんから出血している可能性があります。これに対し大腸がんは、「真っ赤なうんこ」や「突然の下血」で見つかることがよくあります。

しつこい「便秘」や「下痢」になったり、「便秘」と「下痢」を繰り替える場合も腸閉塞を疑う必要があります。その背景に大腸がんが潜んでいる場合があります。
「嘔吐」も腸閉塞を疑うひとつの症状です。

「うんちが真っ白」なときも要注意です。肝胆膵かんたんすいがんかんがん胆道たんどうがんすいがん)のために胆管がせき止められ、胆汁が腸管の中に流れなくなっている可能性があるからです。
せき止められた胆汁は血管の中に入り、「黄疸おうたん」を引き起こします。「白目が黄色い」「疲れがひどい」「皮膚がかゆい」「おしっこの色が濃い」といった場合、肝胆膵かんたんすいがんによって黄疸おうだんになっている可能性があります。

セルフチェックで分かる場合

乳がんでは「しこり」を気にする人が多いはず。専門家でなければ区別は困難ですが、一般的に「梅干しの種のような硬いしこり」は要注意と言われています。また、おっぱいに「ひきつれやくぼみができる」「急に左右のかたちが変わる」「乳頭から分泌物が出る」場合も、乳がんの恐れがあります。

注意が必要なのは、乳がん は女性だけの がん では無いという点です。少量でも、乳腺がある以上男性にも 乳がん のリスクはあります。特に、男性はセルフチェックを行う方も少ないので、末期になってから発見される事例も少なくありません。

不正出血から分かること

さらに女性では、「不正出血」にも注意が必要です。子宮がん(子宮頸がん、子宮体がん)の恐れがあるからです。

尿の異常から分かること

「真っ赤なおしっこ」あるいは「茶色のおしっこ」が出た場合は、膀胱がんや前立腺がんかもしれません。

男性ではおしっこが出なくなったり、頻尿になった場合も、前立腺がんの可能性があります。

異変を感じたり

少しでも、気になる点を感じたら、どの科目でも良いので来院することが大切です。症状により適切な専門医を紹介してもらう事ができます。専門医によるさらなる診察をうけると良いでしょう。