どんな人が、がんになりやすいの?

分かっているようで、なにか曖昧ながんに関する素朴な疑問を集めたコラムがあります。
生涯で2人に1人がかかると言われる「がん」。でも、知っているようで、知らない事、良くわからない事もたくさんあります。医療現場に精通したジャーナリストと専門家によるコラムです。

『がんにまつわる素朴な疑問』

がんのリスクを高める物

国立がん研究センターなどの研究によって、どんなことが日本人のがんの要因になっているか、ある程度明らかになっています。

タバコを吸う人

その中でも、多くの がん に影響を与えているのではないか、と言われている物に、「タバコを吸う人」があります。男性がとくに高く、がんの要因に占める喫煙の割合は29.7%と算出されています(女性は5%)。

タバコが「肺がん」の原因になることはよく知られていますが、「胃がん」「食道がん」「肝がん」「膵がん」「頭頸部がん(口腔がん、咽頭がん、喉頭がんなど)」「膀胱がん」「子宮頸がん」、そして「全がん」のリスクを上げることが「確実」と評価されています。

肺がん は多くの人が想像しがちですが、肝がん や 膵がん などを含む、全てのがんのリスクを上げることが『確実』と評価されている事は、とても大きな問題です。

歴史を遡ると、明治時代, 大正時代ではタバコを吸う事は、むしろ推奨されていた様な歴史もありますから、正しい知識を持つ事の大切さが良く分かる事実です。

受動喫煙の害も無視できません。自分だけでなく家族を守るためにも、喫煙者はぜひ禁煙にチャレンジしてください。

むしろ、受動喫煙の方が害があるのでは無いか?と言う研究結果もある様です。自分だけの問題だから、とは思わず多くの人に影響を与えてしまうことも意識する必要があるのかもしれません。

ウイルス感染によるリスク

次が、がんを引き起こすウイルスなどに「感染している人」です。がんの要因に占める感染の割合は意外に高く、男性は22.8%、女性は17.5%もあります。代表的なのが「C型・B型肝炎ウイルス(肝がん)」、「ヘリコバクター・ピロリ(いわゆるピロリ菌、胃がん)」、「ヒトパピローマウイルス(子宮頸がん)」です。

ウイルスなどに感染する事で発症するがんがあることも分かっています。

抗ウイルス薬が進歩したおかげで、C型肝炎ウイルスはほとんど駆除できるようになりました。ピロリ菌も除菌することができますので、感染が分かった場合には専門医に相談するべきでしょう。

ヒトパピローマウイルスでは、ワクチンによる副作用が問題になった事もありました。適切な専門医を受診し、対応する事が必要となりそうです。

三つ目が「お酒を飲む人」です。がんの要因に占める飲酒の割合は男性9%、女性2.5%と算出されています。

過度な飲酒

飲酒も、がん のリスクを高める事がわかっています。

がん予防法ではビールなら大瓶1本、日本酒なら1合、ウイスキーならダブル1杯程度の節度ある飲酒が勧められています。とくにお酒を飲んで顔が赤くなる人は「食道がん」のリスクが上昇するので要注意。これにタバコまで吸うと食道がんリスクが3倍以上になります。

アルコールが、リラックス効果を与えていくれることも分かっているので、適切な量を守って飲酒することが必要という事のようです。

糖尿病などの生活習慣病によるリスク

病気が影響する場合がある事も分かっています。

それから、がんになりやすい病気もあります。代表的なのが「糖尿病」です。国内の大規模調査に基づく研究で、糖尿病は「全がん」のリスクを1.2倍押し上げることがわかっています。とくに「大腸がん」(1.4倍)、「肝がん」(1.97倍)、「膵がん」(1.85倍)が、リスクが高いという結果でした。

全てでは無い物の、生活習慣の乱れが糖尿病のリスクを押し上げる事は分かっています。適切料の飲食を守り、適度な運動をする事で、がん のリスクを抑える事ができることも分かってきます。

運動に関して言えば、基礎代謝量を上げる事で免疫系の向上を期待することが分かっています。

高齢化によるリスク

この他に、がんリスクの高い人と言えるのが、「高齢者」です。年をとれば誰もががんにかかりやすくなります。どんなに健康的な生活をしていてもがんになる人はいますが、健康寿命を延ばすためにも、がんの予防を心がけてください。

がん は、傷ついた細胞が増殖する事が発症する病です。そのため、年齢を重ねるほどそのリスクが高いものになってしまいます。