腰の痛みを感じて

久しぶりに、自分自身の体調の話しです。1ヶ月位前から、腰、正確に言えばお尻の奥の方。骨盤のあたりに痛みを感じるようになりました。正座をしたときに、かかとが当たる辺りの場所。と言う言い方が一番分かりやすいと思います。
痛みには様々なタイプがありますが、僕が感じていた痛みは、ズンと重く感じるような鈍痛。痛みの中でも、鈍痛は余り感じる事が無い痛みです。

2017年に直腸がんの手術を受け、2018年4月の定期検診で肝臓に腫瘍が見つかりました。手術を受けた時点ではリンパ節はキレイだったので、手術を担当した外科医も首を傾げるような状態でした。
再度、精密検査を受けたところ、PET/CT検査 で肝臓の他に仙骨の近くと大腿部にも陽性反応が出ました。

埼玉県内には、骨軟部腫瘍を扱っている病院は非常に限られています。距離的に一番近い、埼玉医科大学国際医療センター 包括的がんセンター 骨軟部腫瘍科を受診する事になりました。
大腿部については、比較的容易に生検ができるため、生検を行ったところ、良性の肉腫で、治療の必要はないと言う事が分かりましたが、仙骨部については確定診断を行うためには大規模な手術が必要になるという事で、この時点では大腿部ががん化して居なかったため、仙骨部もがん化していないのだろう。と見なそうという事になりました。
この時点で、肝臓がんへのアプローチを優先的に考える必要性があった事も影響していたための判断だとは思いますが。

同 埼玉医科大学国際医療センター 包括的がんセンター 肝胆膵外科にて精密検査を受け、肝臓に出来た腫瘍が、大腸がんからの転移性肝がんである事が分かったため、手術療法 を受ける事になりましたが、肝臓に出来た腫瘍の正体を探るために半年ほどの時間を費やしてしまったため、手術に適さないサイズになってしまったため、化学療法 を行う事になりました。

幸い、大腸がんの手術を受けた地元の病院には、腫瘍内科の専門医が在籍していたため、こちらでSOX療法を4クール受けました。幸い、手術可能な程度まで腫瘍が小さくなったため、2018年12月に肝臓がんの手術を受けました。

ほとんどの場合、リンパ節を返して転移する事が一般的ですが、僕の場合 血行性転移 だったため、全身のいたるところにがん細胞が散らばっている状態にありました。そのため、術後4クールのSOX療法を受ける事になりました。

幸い、マーカー の値も減少傾向となり、また体重や体脂肪も順調に上昇していてため、寛解 の状態に一歩近づいた状態にある、という判断となりました。
ただし、血行性転移 は リンパ節転移 より再発率が高いため、術後1年は何があっても不思議は無いため、比較的短い間隔で検査を行おうという事になっていました。

自分自身も、術後1年を経過するまでは小さな変化も敏感に反応する事を意識していました。小さな変化でも、気になる事があれば担当看護師に相談するなど、少し過剰すぎる位の対応をとっていました。

2018年のPET/CT検査の際、仙骨の近く陽性反応が指摘された際、医師より『痛くない?』と数度確認を受けましたが、その時点では痛みは全くありませんでした。

1ヶ月位前から、お尻の奥の方に鈍痛を感じるようになり、数日様子を見ていましたが、痛みの強さも、痛みの感じも全く変わる事なく、ズット鈍痛を感じていました。
「鈍痛」という痛みは、滅多に感じるような痛みではないため、とても気になっていましたが、血液検査の結果や体重の推移などから、がん以外の別の病気を疑っていました。

とは言え、血行性転移を起こしているし、PET/CT で仙骨部に陽性反応が出ている事もあり、整形外科を受診するにも、まずはがんとの切り分けをしてしまわないと、後々面倒になるな。と考え、普段診察をうけている、腫瘍内科医に診てもらう事にしました。

骨格に異常はなく、痛みを訴えている位置は、2018年に PET/CT で指摘を受けた場所に合致していると言う事で、再度 PET/CT検査 を行う事になりました。目的は、仙骨部に陽性反応が出ているのか?と、他に陽性反応が出ている場所は無いか?と言う事に調べるためです。

PET/CT検査の結果、去年と同じ部位に強い陽性反応がありました。また、他の部位には陽性反応は発見されませんでした。
この結果から、痛みの原因は 骨転移 によるもので、原発巣は直腸だろうと言う事が分かりました。

ただ、大腸がん由来で骨盤に骨転移する事は一般的ではなく、多くの場合、前立腺がんや子宮がんなどが原発巣になるのが普通です。
腫瘍内科医の話しでは、過去に数例事例はある程度で、教科書的に解釈する事ができない事例。実際の治療は、手探りをしながらの治療になると思われると言う事でした。

なんか、また論文が書ける様な対象者になってしまった様です。

骨転移の場合、まずは 緩和ケア として 放射線治療 を行います。弱い線量の放射線を1, 2回当てで痛みを緩和し、化学療法 で治療を行う 集学的治療 を行うのが一般的です。が、過去に事例が皆無なため、論文を探ろうにも探り様がなく、どの様な治療を進めるかは未知数。

多くの場合、骨転移で複数の部位に転移が見られますが、僕の場合、幸いな事に限局的なため、腫瘍内科医の個人的な意見では、治療を目的とした強い線量で数回治療を行う様な治療法で確実に治療してしまったほうが良いのでは無いか?と言う印象を持つ、と言う事でした。
その上で、化学療法 を併用すれば封じ込む事は十分にできるのでは無いだろうか?と言う意見でした。

最も、整形外科の専門医では無いので、確定診断の方法や治療法についても、骨軟部腫瘍科の専門医の意見を聞いた方が無難と言う事になりました。

早速、紹介状を用意して貰い、来週 埼玉医科大学国際医療センター 包括的がんセンター 骨軟部腫瘍科 を再度受診する事になりました。
去年の受診では、仙骨部の確定診断には大規模な手術が必要と言われましたが、果たしてどうなる事でしょうか?素人的には、骨シンチグラフィー や MRI で診断できるんじゃ無いかな?と思えるのですが。

2018年時点で、仙骨部に転移があったと仮定すると、直腸がんが 固有筋層 に達した位のときに、まず骨盤へ転移し、その後肝臓に転移した可能性が出てきました。骨転移の検査は難しいので、肝転移が発見された事で、たまたま骨転移に気づくことができた。と言う事だったのかも知れません。
そう言う意味では、とてもラッキーだったのかも知れません。

治療とは別に、痛みのコントロールが必要になるため、今日から抹消系の消炎鎮痛剤(セレコックス錠)と併用し、中枢系と伝達系に作用する鎮痛剤(トラムセット配合錠)を使用する事になりました。中枢系に作用するトラマドール塩酸塩と言う薬用麻薬と、伝達系に作用するアセトアミノフェンが1つになった薬です。(アセトアミノフェンの機序は明確には分かってはおらず、中枢系にも作用しているのでは無いか?と言う見解もあるそうです。)
痛みを抑え込む力はとても強いのですが、服用して少し経つなんとも言えない様な強い脱力感と吐き気を感じます。この脱力感は座っているのはシンドい位の強い脱力感。
病院の薬剤師さんからも説明を受けましたが、服用し始めて3日間位は強い眠気と吐き気を感じる事があると説明を受けていました。また、この薬特有の便秘も起こるので、吐き気どめと専用の便秘薬も併用します。
眠気はコントールできないので、寝るしか手段がありません。
そのため、この薬を処方する場合には、運転をしない。と言う事が絶対条件になります。僕の場合、緑内障も併発して居るため、運転はできないので問題なしと言う事で、服用する事になりました。
薬用麻薬系の鎮痛剤を使用する時には、注意が必要です。(まぁ、医師や薬剤師から念押しされるとは思いますが。)

まだ、一日目の朝と昼を服薬しただけなので、正しい評価では無いとは思いますが、5/10程度の痛みが 1/10 程度まで抑えられる様な強い効果を感じていました。末梢系, 伝達系, 中枢系の全てを抑え込んでいるので、本当に痛みのコントロールができている印象です。

薬用麻薬を使用してでも、痛みのコントールをして治療を行った方が良い。と言う、近年の傾向は本当に正しい判断だな。と感じます。

痛みのコントロールを行うことから、『痛みの日記帳』なる冊子も頂戴してきました。服薬前, 服薬後(多くの鎮痛剤は服薬後1時間で最大の効果が発揮される様に作られているそうです。一部、4時間などの薬もあるので、詳細は薬剤師に確認を取る必要があります。)の痛みを0(痛みが無い)~10(これ以上考えられない痛み)を基準に記載します。『鎮痛剤が必要だな。』と感じる程度の痛みが4だそうで、それを基準に私感で記入します。
僕は、まだ処方されていませんが、レスキュー薬(頓服薬)が処方されている場合には、服用した時間を記載する様な欄も設けられています。

骨転移では、がんにより骨が溶けて行きます。破骨細胞 の動きに異常をきたすためです。僕の場合骨盤(恐らく、坐骨)と言う大きな骨なので、そう簡単には溶けることは無いとは思いますが、症状が進めば確実に起こる事なので、その対処も必要になります。
対処薬の中には、顎の骨を溶かしてしまう様な副作用を持つ物もあるので、その治療を開始する前に、歯科治療を行って置く必要があります。

今日、歯科で相談したところ、治療によって抜歯できなくなってしまうのが一番困ってしまうので、抜歯処置が可能であれば、必要な処置は早く行った方が良い。と言う意見を貰いました。
僕の場合、前例がほぼ無い症状なので、今後の治療方針を明確にたてる事は難しいと思われます。骨軟部腫瘍科の医師と、腫瘍内科の医師の意見を聞きつつ、歯科医にもフィードバックを行う必要が出てきました。

まずは、骨軟部腫瘍科を受診し確定診断を行い、治療方針を決めていかないと先に進まないな。と言う感じです。

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